いこい 大油ラーメン

　工業地域だった三条は、その土地柄、背アブラをふんだんに使ったラーメンという独自の食文化の発達を遂げた。その背アブラ系ラーメンの、ある意味頂点のような店が「いこい」だ。看板には「大油・中油」と意味不明の言葉が掲げられている。

三条のラーメンの元祖ともいわれる

　そもそもなんと読むのか自身がなかったが、店内に入ると「おおあぶら」とふりがなが付けられていた。メニューは思ったより色々あったが、基本のラーメンは大油・中油・油なしから選ぶ。私は、この三条系のラーメンが大好きというわけではないのだが、せっかく三条まで来たのだから、御当地ラーメン（？）の大油を試してみる。

　

これが大油か！ギエー！！

　大油とはよく言ったもので、麺をはじめとする全ての具材が背アブラに覆われてしまい全く見えない。麺はうどんのような太い麺で歯ごたえが良い。醤油のスープがしみ込んで茶色くなっているが、スープは色ほど濃い味ではない。むしろあっさりといった感じ。なのでこの大量のアブラでもバランスが取れるという感じ。とはいっても、初心者にはちょっとキツかった。
　合席になったおじいちゃんは迷わず大油大盛りを注文し、たいらげていった。三条の労働者たちの胃袋を支え続けてきた大油ラーメンの歴史を垣間見る思いだった。
　おススメ度★★★☆