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WATOTO CHILDREN'S CHOIR [ノンセクション]

 WATOTO CHILDREN'S CHOIRはアフリカ・ウガンダでエイズ孤児や内戦で肉親を失った子ども達によるアフリカン・ゴスペルチームだ。今日、新潟で初めて彼らのコンサートが行なわれた。チケットは完売し、満席の新潟県民会館は大きな感動につつまれた。
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WATOTOの新潟公演が行なわれた

 大雪だった今年の初め、普段から親しくさせてもらっているK牧師から話を受けた。(K牧師は女性で私よりもかなり若い)「WATOTOって知ってます?」「いや、知らないけど。」「ですよね。」こんな会話から始まったと思う。
 彼女は昨秋、横浜で行なわれたWATOTOのコンサートに参加し感激したこと、そして、アンケートに新潟公演を希望し電話番号を記入したら、事務局から連絡があり、2010年に新潟コンサートを準備しませんかと呼びかけられたこと、そして新潟県民会館が空いていることを話してくれた。何でもいいから手伝って欲しいと言われた。
 彼女の助けになりたい気持ちはあったが、ショービジネスはリスクが大きいこともあり、恥ずかしながら私は消極的だった。
 その後、WATOTOの働きを少しずつ知ることができた。ウガンダに使わされたカナダ人の宣教師が、エイズの悲惨な現状に喘ぐアフリカの様子を嘆きながら、「子どもが育つには村が必要」というアフリカの諺に基づき孤児院ではなくWATOTO村を作った。ここには、エイズで肉親を失った子ども達が、同じようにエイズで夫を失った母親の元、新しく8人のファミリーを結成し一つの家で生活をするというもの。村には学校や病院もあり、ひとつのコミュニティとして完成されている。アフリカでは多くの孤児がいるのに、学ぶ機会がない彼らが国のリーダーになれない。しかし、本当にアフリカが変わっていくためには孤児の中からアフリカのリーダーを育てなければならないというビジョンにも驚いた。近年は内戦のため、テロの兵士として育てるため誘拐され内紛後に棄てられた子ども達のリハビリも行なっている。その村で生活する子ども達の中から毎年、オーディションで選ばれた子ども達がアフリカのダンスとゴスペルを用いて毎年ワールドツアーに出かける。これまでバッキンガム宮殿やホワイトハウスでパフォーマンスしたこともある。
 私は、ホームステイを受け入れるくらいなら協力できるかな?と思いながらも、ショービジネスとして成功するのはかなり厳しいと懐疑的な目で見守っていた。
 コンサート会場は新潟県民会館の大ホール。二階席まで入れると1700席。WATOTOコンサートの数日前には山下達郎がコンサートをしたような場所だ。しかし、不信仰な私の心配をよそにチケットはコンサートの数日前にSold outした。
 K牧師は、イベンターとしてはズブのシロウトだ。その彼女が各メディアにアプローチして奔走した姿を私は知っている。そして偉業を成し遂げたのだ。その彼女が超満員の観衆を前に「全て神様が起こした奇跡」と涙を流しながら笑顔で行なった挨拶ですでに私の胸はいっぱいになっていたが、ステージで繰り広げられる彼らのパワフルでハートフルはパフォーマンスも想像をはるかに超える感動だった。
 公演後、ホームステイ中のAhmedとTendoを楽屋まで迎えにいった。家に戻りバナナを食べている二人を見ていると、肉親を失った悲惨な子どもでも、ステージでエネルギッシュに歌うアーティストでもなく、普通の男の子にしか見えない。彼らが普通の男の子として我が家でホームステイしていることが、もうWATOTOの偉大な功績だと思った。
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