回復の兆し [アルビレックス新潟]
先週、天皇杯の4回戦に登場したアルビレックス新潟は格下のJ2・サガン鳥栖に惨敗した。今まで観戦した試合の中で一番ふがいない試合だった。しかし、試合後にもっと残念なことが起こったようだ。暴徒と化した一部の心無いサポーターがスタジアムから出ようとする選手達のバスを襲撃したというのだ。この事件を機にサポーター間、サポーターと選手、そしてサポーターとクラブの間に微妙な空気が流れた一週間となった。壊れそうな関係をなんとか修復しようという思いが集まった今日のビッグスワンは今までとは違う雰囲気だった。
第32節FC東京戦
リーグ戦は終盤を迎え、ホームゲームはあと2試合。今日の対戦相手はFC東京。しかし、今日の試合に限って言えば対戦相手はあまり関係ない。サポーターが最高の応援で最高のスタジアムを作り出せるか?その中で選手が気持ちを見せることができるか?そして勝利を呼び込むことができるか?
東京からはたくさんのサポータが来てました
キックオフ直後、ゴール裏からは「アイシテル新潟」の大合唱。通常は「Pride of Niigata」でゲームは始まるのだが、サポーターが選手に送ったメッセージは「俺たちがついてるさ、新潟」という応援ソングだった。そして、今日の新潟はスタートから走りまくる。これぞ、気持ちが伝わってくるプレーだ。とにかくゲームは新潟が支配していた。しかし、何度も決定機を作りながらもゴールを割ることができない。前半の終了間際、ディフェンダーがクリアしたボールがルーカスの前に転がり、なぜかフリーの石川にパスが繋がり、目の覚めるようなミドルシュートを決められてしまう。これが、サッカーの怖いところであり、面白いところだ。
今日は新潟らしいサッカーが見れました
しかし、今日は1点のビハインドだろうが、選手もサポーターも下を向かない。後半も「アイシテル新潟」の合唱で後押し。前半以上に新潟のペース。しかし、気負いなのか、空回りのようにも見える。特にエースのエジミウソンにキレがないように思えたとたん、パスカットしたマルシオから絶妙なパスがエジミウソンにわたる。これをきっちり決めて同点。こうなると、選手もサポーターもさらにヒートアップ。息を吹き返したエジミウソンがゴール前で倒され(微妙な判定だったが)PKを獲得。これを決めついに新潟が逆転。そしてこのままゲームセット。
選手交代もなかった新潟は90分走り続け、気持ちが伝わるサッカーで勝利をつかんだ。苦戦が続いた後半戦だが、この勝利で5位に浮上。回復の兆しが見えてきた。
通算観戦成績11勝6敗5分。
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