生まきこ

　私は選挙を棄権したことが無い。だからと言って、特に政治に関心があるわけではない。無関心というわけではないが、政治について語るような知識も意欲も無い。今まで、政治的な運動や集会に参加したこともない。
　取引先の、やや苦手なYさんから突如電話があった。とにかく、一時間くらい時間が欲しいとのこと。何のことか良くわからないが、約束に時間に行くと、別の場所に連れ去られた。そこは、とあるコミュニティーセンターの体育館。ひどく暑いところに200人以上の人たちが詰め込まれる。田中まきこ氏の講演会に連れてこられたのだ。
　長岡で仕事をしていると、こんな付き合いもあったりするのだ。社会勉強と思い、この貴重な体験を楽しむことにした。

　

こんな方のお話を聞かせていただきました

　さて、かの有名な田中まきこ氏。定刻ピッタリに現われる。話の内容は、選挙直前に民主党に入ったことの説明。これは、ちょっと言い訳がましく歯切れが悪い。そのせいか、想像したよりも迫力はなかった。続いて、自民党の農業政策への批判。農家の方々の感情に訴える内容ではあるが、差別発言と誤解されても仕方がない言い回しも気になる。笑いをとることは、パブリックスピーチの常套手段ではあるが、他人の悪口を言って笑いを誘う手法はどうだろう？将来、田中まきこ氏が首相になる可能性はあまり高くないが、入閣はするだろう。でも言葉で失敗しそうな予感。大きなお世話かもしれないけれど。政治家として立派とは思えないが、政治家としての（利用）価値はかなり高いようで、今後も世の中を賑わすのであろう。
　不特定多数に語るということで、何か得るものがあるかと思ったが、パブリックスピーチなら私のほうが上手い。きっと。たぶん。おそらく。