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泥流地帯 [book]

 高校生の頃、よく聴いていた大江千里の「きみと生きたい」という曲は今でも美しい旋律だと感心する。でも「まじめに生きているのに悩まないで」という歌詞は「まじめに生きてるから悩んでるんじゃん!」と当時からツッコミを入れていた。
       
              また、読み残していた三浦作品に着手
 さて、続けて三浦綾子の本を読んでいるが、今回は「泥流地帯」。貧しさに耐えながら、誠実に生きる二人の兄弟。しかし、彼らの人生におそいかかる数々の不幸な出来事。真面目に生きても無意味なのか?と人生の試練を問う作品。
 一読して、今までの自分の生き方が不真面目であった事を深く反省し、もっともっと真面目に生きなければと考えさせられた。続編があるので、来週から読み始めたい。
 それにしても、新潮文庫の裏表紙の作品紹介だが、冒頭に「大正15年5月、十勝岳大噴火。突然の火山爆発で、家も学校も恋も夢も泥流が一気に押し流してゆく…。」と書いてあり、てっきりそこから物語が始まるのかと思いきや、火山噴火は物語のクライマックスで全編で452頁の386頁目に書かれている。ちょっとネタバレも甚だしいのでは?


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しみずみな

「ネタバレ」なら『塩狩峠』もそうかと思いますが、三浦綾子さんの小説の素晴らしいところは、「クライマックスまでどう持っていくか」という展開ではなく、「どのようにクライマックスに至ったか」登場人物の行為や心理を丁寧に描いている点ではないでしょうか。私は高校生の時に友人に勧められて読みましたが、噴火のことは途中でどこかに行ってしまうくらい引き込まれました。
by しみずみな (2007-03-04 01:23) 

しゅじ

コメントありがとうござます。おっしゃるとおり、クライマックスに至るまでの展開こそ三浦作品の真髄かもしれませんね。しみずみなさんは高校生の時にお読みになったのですね。私も、高校生の時に読みたかったと思える作品でした。
by しゅじ (2007-03-05 20:45) 

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