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続・泥流地帯 [book]

 昼休みの一時間、食事を済ませると夢中で読み続けた。久しぶりに、読み応えのある大作に出会い、完全に心を奪われてしまった。もはや、私にとって富良野といえば「北の国から」ではなく「泥流地帯」である。
       
            久しぶりに、引き込まれた小説だった
 これは「泥流地帯」の続編だが、むしろ、続編のほうが「泥流地帯」のタイトルに相応しいとも思えた。続編というのは、小説に限らず、映画、マンガにもよく見られるが、大半が蛇足と思えるシロモノだ。しかし、三浦綾子の続編は全く世界観、キャラクターの変化も見られず見事だ。
 この「続・泥流地帯」は、三浦綾子の旧約聖書のヨブ記の講解のような作品だ。「義人、なにゆえ災いに遭う」というのがヨブ記のテーマだが、その深い人生訓を見事に書き上げた大作だった。ちなみに、教師を目指している人、いや、教師という立場にある人には必読の書である。


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泥流地帯 [book]

 高校生の頃、よく聴いていた大江千里の「きみと生きたい」という曲は今でも美しい旋律だと感心する。でも「まじめに生きているのに悩まないで」という歌詞は「まじめに生きてるから悩んでるんじゃん!」と当時からツッコミを入れていた。
       
              また、読み残していた三浦作品に着手
 さて、続けて三浦綾子の本を読んでいるが、今回は「泥流地帯」。貧しさに耐えながら、誠実に生きる二人の兄弟。しかし、彼らの人生におそいかかる数々の不幸な出来事。真面目に生きても無意味なのか?と人生の試練を問う作品。
 一読して、今までの自分の生き方が不真面目であった事を深く反省し、もっともっと真面目に生きなければと考えさせられた。続編があるので、来週から読み始めたい。
 それにしても、新潮文庫の裏表紙の作品紹介だが、冒頭に「大正15年5月、十勝岳大噴火。突然の火山爆発で、家も学校も恋も夢も泥流が一気に押し流してゆく…。」と書いてあり、てっきりそこから物語が始まるのかと思いきや、火山噴火は物語のクライマックスで全編で452頁の386頁目に書かれている。ちょっとネタバレも甚だしいのでは?


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氷点 [book]

 子どもたちを教会学校に送り出し、礼拝が始まるまでの約一時間が私の読書タイム。この数ヶ月は教会の本棚から、三浦綾子の『氷点』を読んでいる。実は、今までちゃんと読んでいなかったのだ。 
         
         『氷点』『続・氷点』を読んで「原罪」について考える
 いまさらストーリーを紹介するまでも無いが、『冬のソナタ』もビックリするほど韓流ドラマのような展開のオンパレード。しかし、この展開に惑わされてはいけない。著者は聖書が語る「原罪」を主題にこの大長編小説を組み立てている。
 ちょっと前まで、私はキリスト教の伝道者を生業としていたが、「原罪」を伝えるということは難しい事だった。ただ、説明するだけならそんなに難しい事ではないのかもしれないが、「原罪に苛まれる」「原罪が赦される」ということを、わかりやすく伝える事は難しい事だった。
 実は、まだ読み終わっていないのだが、「原罪」について「原罪を伝えること」について考えさせられ、教えられている。


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